有病者、障がい者歯科

有病者、障がい者歯科について

超高齢化社会においては、加齢を要因とするさまざまな病気を抱える方が歯科治療のために歯科医院を受診されます。
病気を抱える方、子どもや高齢者は、健康な若年者と比べて歯科治療による体への負担が大きいため、細心の注意を払う必要があります。
当院は、こうした疾患を抱える患者の専門的な治療を行い、生活の質(QOL: Quality of Life)の向上を目指しております。我々の目標は「最期まで食事をおいしく摂れる状態を支えること」です。

また、障がい者(児)歯科については、心身に障害や重篤な疾患を抱える方に対し、適切な配慮をしたうえで定期的な口内管理と個別の治療法を行っております。
同じ障がいを持つ方でもその程度によって、治療法が異なることもあります。
患者様が説明を理解し、治療に順応できるか、体動を抑制する能力があるか、笑気吸入鎮静法や静脈内鎮静法を通じて体動や緊張、恐怖心をコントロールできるかなどを判断いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。

お口から全身の健康を守ります

病気をお持ちで、呼吸器を使用している患者さんの場合や高齢者やパーキンソン病の方々の中には、ユニットを横に倒すことが難しいケースがあります。
こうした状況において、当院ではユニットを横に倒すのではなく座ったままで治療を行うなど、患者様ができる限り快適な姿勢で治療を受けられるよう努めております。
歯科治療に伴う不安や緊張は、体調の悪化や発作を引き起こすことがあります。それを防ぐためにも、こまめなコミュニケーションを取りながらリラックスした状態で治療を行うよう心がけておりますので、これまで不安な思いをされた方も一度ご相談ください。
障がいを持つ方々や子供たちの口内の健康管理に関しては、予防を中心に考えています。定期的な検診によってむし歯や歯周病の予防が可能です。ブラッシングが難しい場合には、個々の状況に合わせてケア方法をご提案しております。
深刻なむし歯などを抱えている障がいを持つ方々や子供たちの場合、当院で心がけているのは「できるだけ恐怖心を感じずに痛みを取り除き、満足のいく食事ができる状態にする」ことです。また、抜歯によって隙間ができた場合には、必要に応じて入れ歯やブリッジを用いない方法をご提案します。

注意点

心疾患(狭心症・心筋梗塞など)

抗血液凝固薬や抗血栓剤(血液をサラサラにする薬)を服用中の場合、抜歯などの処置による出血が止まらない可能性があります。必要な場合は内科主治医と相談して治療を進めます。

午前中は発作が起きやすいため、なるべく避けるよう心がけましょう。当院では万が一のトラブルに備えてAEDも用意していますが、発作に備えて薬をお持ちいただくことをおすすめします。

 

脳血管障害 (脳梗塞・頭蓋内出血)

抗血液凝固薬や抗血栓剤を服用中の場合、出血を伴う処置で血が止まらなくなる可能性があります。必要な場合は内科主治医と相談して治療を進めます。
麻痺が残っている場合はセルフケアが難しくなることがあります。歯周病が脳梗塞を悪化させる可能性もあるため、定期的なメンテナンスが重要です。

 

糖尿病・腎臓疾患 (人工透析)

糖尿病の場合、傷口の治りが遅く感染リスクが高まる可能性があります。合併症がある場合、菌血症が生じる可能性もあるため、抜歯などの際には内科医と相談し抗生剤の使用を検討します。

人工透析を行っている場合は、出血を伴う処置を透析当日に行わないようにしましょう。

 

呼吸器疾患(ぜんそく)

発作の可能性があるため、吸入薬を持参することをおすすめします。治療中のストレスも発作の引き金となるため、発作が多い時期の歯科治療は避けましょう。

アスピリン喘息の方は特に注意が必要で、処方薬との相互作用による発作リスクがあるため、歯科医師に事前に伝えてください。

 

肝臓疾患(肝炎、肝硬変)

肝臓ウイルス感染の予防対策のため、診療前に申し出てください。肝臓の機能が低下すると出血や止血が困難になる可能性があるため、治療前に内科医の指導を受けてください。

肝硬変の場合、薬の代謝力が低下するため、服用薬に注意が必要です。

 

甲状腺疾患 (甲状腺機能亢進症/甲状腺機能低下症)

甲状腺機能のコントロールが重要です。治療中のストレスが甲状腺の異常を引き起こす可能性があるため、内科医と連携して治療を行います。